『映画64-ロクヨン-』を見たのでレビューします(ネタバレ注意)!
どうも。ariko(@otonmediariko)です
Amazonプライムビデオに『映画64-ロクヨン-』が追加されていたので早速観てみることにしました
原作、ドラマ版と非常に評価の高かった作品なだけに、この映画版64 ロクヨンには賛否両論いろいろあるようですが、私がこの映画を観てみて感じたことを率直に書いていきます
目次
映画64 ロクヨンはこんな映画
映画64 ロクヨンは、横山秀夫のベストセラー小説『64 ロクヨン』を原作にした映画作品で、原作同様、前編と後編に分かれた2部作です。前編は2016年5月7日、後編は2016年6月11日にそれぞれ公開されました
あらすじ
昭和64年に発生した身代金目的の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」。事件は未解決のまま14年が過ぎ、時効まであと1年
当時、刑事として捜査に加わっていた三上(佐藤浩市)は、現在、県警広報官として別の職務に就いていた。しかし「ロクヨン」事件の遺族である雨宮(永瀬正敏)の元を訪れたことをきっかけに、独自に「ロクヨン」事件の調査を始める
「ロクヨン」事件の裏に警察の組織ぐるみの隠蔽が隠されていることを突き止めた三上。さらに匿名報道を巡り、県警記者クラブのリーダー・秋川(瑛太)らと広報室は対立。三上は窮地に立たされていた
事態の収拾に奔走する三上。そんな矢先、「ロクヨン」を模倣した誘拐事件が発生。14年前「ロクヨン」に関わった者たちが封印できなかったある秘密。二つの事件の衝撃の真相とは?「ロクヨン」事件に隠された最大の謎とは?
主要キャスト
■三上:佐藤浩市
主人公。「ロクヨン」事件発生当時、刑事として捜査を担当。現在のポジションは県警広報官。シブすぎる
■諏訪:綾野剛
県警広報室の一員で三上の部下。髪型がちょっとヘン。でもかっこいい
■美雲(みぐも):榮倉奈々
同じく県警広報室所属。背が高い。かわいい。言う時は言う
■赤間:滝藤賢一
警務部長、三上の上司。めちゃくちゃ嫌な奴
■二渡(ふたわたり):仲間トオル
三上の同期で現在のポジションは人事権者。シブい
■荒木田:奥田瑛二
刑事部長。刑事部から警務部に移動した三上をよそ者扱いする嫌な奴
■松岡:三浦友和
刑事部捜査一課長。三上の元上司。ちょいちょい三上を助けてくれる。シブい
■三倉:小澤征悦
刑事部捜査一課次席。出演シーンは僅かだが嫌な奴。目つきが尖すぎる
■落合:柄本佑
刑事部捜査二課長。キャリア組ですごく頼り無さそうだが土壇場でまあまあ頑張る
■辻内:椎名桔平
県警本部長。県警内で一番えらい人。あまりのえらい人としての扱われっぷりにぶっちゃけ引く。それくらいえらい人
■幸田:吉岡秀隆
元刑事、「ロクヨン」事件で逆探知捜査を担当。こちらが心配になるくらいか弱そう
■日吉:窪田正孝
幸田と同じく「ロクヨン」事件で逆探知捜査を担当。やらかす→引きこもる
■秋川:瑛太
県警記者クラブ、東洋新聞の記者。いかにも仕事がデキそうなやつ。腹立つほど三上に対立を仕掛けてくる
■雨宮:永瀬正敏
「ロクヨン」事件で娘を誘拐殺害された父親。凄まじいほどのやつれっぷり
■目崎:緒形直人
「ロクヨン」事件を模倣した第2の誘拐事件で娘が巻き込まれる父親役。映画でしか見ることのない役者さん
■三上の妻:夏川結衣
主人公三上の妻。元婦警。美人
映画64 ロクヨンを観た私の感想
警察組織 仲悪すぎ!
映画64 ロクヨンでは、主人公三上が所属する警務部と、事件を捜査する刑事部との対立がすごく分かりやすく描かれています
はっきり言ってめちゃくちゃ仲が悪いです
同じ警察署内の仲間なのに、何でそんなに仲が悪いの?と正直笑えるくらいお互いいがみ合っています。どちらかと言うと、刑事部の方が警務部に対して敵対心を抱いている感じです
会社組織に当てはめると、営業と製造部門の対立によく似たところがある感じでしょうか
ただ、我々一般人が想像するレベルの比じゃないくらい仲が悪く、正に一触即発。いつ殴り合いが始まってもおかしくないそんな状態です
実際の警察もあんな感じなんでしょうか。だったらすごく心配です。皆んな、そんなにカリカリすんなって!
記者クラブ 声でかすぎ!
広報官である主人公三上は、記者クラブの記者たちに事件や事故の情報を伝えるのが仕事なのですが、その際のやりとりが、まあ観ていて腹が立ちます
何が腹立つかって、記者達が三上の話を聞く時の態度です
これまでにさんざん色々あっての対立関係なのでしょうが、それにしても態度が悪すぎる
そして皆んな声でかすぎ!何をそんなにカリカリイライラしてるんだろう、と、これまた正直笑えるくらい反発しまくってます
一人ひとりだと絶対あんな態度やでかい声出さないだろう人たちも、大人数になちゃうとあんな腹立つ態度に変わっちゃうんでしょうかねぇ。それにしても記者クラブの記者たちウザかった。。
警察の縦社会 強烈すぎ!
映画やドラマ、小説などでよく描かれているので、警察の縦社会の凄さについては結構知られたところではありますが、映画64 ロクヨン内でもそれが嫌というほど分かりやすく描かれています
てか、県警本部長が県警内であれほどまでにえらい人として扱われているなんて、正直知りませんでした
いやいや、それやり過ぎでしょ!って思えるくらいに、皆ひれ伏しています。組織内であんな風な対応を毎日されていたら、どんな人格者であっても絶対に勘違いしてしまうでしょうねきっと
地方舐めすぎ!
映画64 ロクヨンの舞台は群馬県。「地方舐めんなよ!」という地方出身者にしか分からないであろう、都会モンにたいする意地みたいなものが、作中、ちょいちょい出てきます
それが、同じく地方に住んでいる私としては、何となく共感できるポイントでした
特に、第2の誘拐事件の際、合同記者会見にやって来た本社の記者の、地元記者に対するあの侮辱した態度には、心底イラ立ちました。くっそー!地方舐めんな!
俳優さん皆んなシブすぎ!
映画64 ロクヨンに出てくる俳優さんは、はっきり言って皆さんシブすぎます
主人公三上を演じた佐藤浩市さんは言わずもがな、いかにも捜査一課長っぽい三浦友和さん、めちゃくちゃ嫌な奴でしたがああいう人が出世するんだろうなという警務部長役の滝藤賢一さん、威厳たっぷり貫禄溢れる奥田瑛二さん、同期のライバル感がよく出ていた仲間トオルさんもシブかったなぁ
あと、髪型はちょっとヘンでしたが綾野剛さんめちゃくちゃかっこいい!上司を信頼してついてくる部下感も、絶妙に好感持てました
そして、個人的には、瑛太さんが一番ツボでした。最初は、めちゃくちゃ腹立つくそヤローと思ってましたが、途中から、自分の仕事に対する誇りと意地みたいなものが感じ取れて、プロとして自分がやるべきことをちゃんとやってる人、という評価に変わりましたね
子供が誘拐されるとか辛すぎ!
「ロクヨン」事件は、小学1年生の女の子が誘拐されて殺されてしまう事件なのですが、同じく小学生の子供を持つ私としては、内容的にかなり衝撃的で辛すぎるものでした
もし自分の子供がそんなことになってしまったらと、考えるだけで本当に恐ろしくて悲しくて辛すぎます
被害者の父親(永瀬正敏さん)に、不安や焦り、落胆、憔悴、怒り、さまざまな感情をモロに移入してしまい、永瀬さんが登場する度に自然と涙が出てしまう、それくらい、自分の子供が誘拐されるというのは辛すぎます
舞台設定がリアルすぎ!
映画64 ロクヨンは、一応フィクションということにはなっていますが、実は、原作の元になった本当の事件があるようです
それは、群馬県で昭和62年に発生した「功明ちゃん誘拐殺人事件」です
群馬県高崎市に住む功明ちゃん(当時5才)が身代金目的に誘拐され殺害されてしまったという事件で、2002年(平成14年)に時効が成立しました。戦後では唯一、未解決のまま時効が成立してしまった誘拐事件です
事件が発生した年代や場所、犯人が要求した身代金の金額、事件の捜査過程で起きたトラブルなどにかなりの共通点があることから、ほぼ間違いなくこの事件が元になっているだろうと言われています
作者である横山秀夫さんが元群馬県の新聞記者だったということも、映画64 ロクヨンの舞台設定がリアルすぎる要因の一つとなっているのでしょう
まだ観てない人は絶対に観るべき映画すぎ!
とまあ、こんな感じで、映画64 ロクヨンはご覧の通り、イライラ、ドキドキ、感情を動かされまくり、シブい俳優さんたちの重厚感溢れる演技に魅了されまくりの、めちゃくちゃ面白い映画でした
今回たまたま、Amazonプライムのプライムビデオにラインナップされていたのを見つけて、最初は「前編後編それぞれ約2時間づつの2部作かぁ、結構長いな」と感じながらも、観てみたらそれはそれは惹き込まれる惹きこまれる!当然のことながら前編後編一気観してしまいました
まだ観ていないという人は、絶対に観るべき映画です。自身を持っておすすめします!
Amazonプライム会員の方であれば、前編後編ともにプライムビデオになっていますので、無料で観ることができますよ!
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原作はこちら↓
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