【書評】「ゼロ―なにもない自分に小さなイチを足していく」堀江貴文

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これほど誤解されちゃう人も珍しいですね

この本を読めば、世間を騒がせた例の事件で植え付けられた著者に対するイメージが、少しは変わるはずです。

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両親との思い出話が何とも考えさせられる

本は、著者が刑務所に収監され悪夢にうなされて目をさますところから始まります。

全てを失い、正に「ゼロ」になった著者が、本人曰く「急ぎすぎた」これまでの人生を振り返る前半部分は、かなり読み応えがありました。

両親との思い出エピソードも語ってくれてるんですが、著者のこれまでの苦労?が重なり何か無性に泣けてしまいました。

やはり両親との関係や育つ家庭環境って、その後の人格形成に大きく影響するんだなー

本来、この本が意図するところでは無いと思いますが、現在子育て真っ最中の私としては、今の我が家の家庭環境って子どもたちにとってどーなのかな、なんてことを考えてしまいました。

「ハマる」ことの大切さ

結果として誤解されやすい人になってしまった著者ですが、それは全てにおいて著者の「不器用さ」によってもたらされているということが、本を通じてよく分かります。

著者は田舎暮らしから脱出する為の手段として東京大学受験を選択するんですが、なかなかの不器用さ加減ですよね

普通その目的に対してその手段は選ばないでしょ、ってゆうエピソードが多々でてきます。

ただ著者にしてみれば、それが最短で最良の手段だという確信があって、その手段にとことん「ハマって」いずれも手に入れちゃうからスゴイ!!(フジテレビ以外は・・・)

この「ハマる」ということが、本書ではキーワードになっています。

著者が世間一般から誤解されてしまうのは、普通の人なら絶対選ばない手段を、そのあまりの不器用さからあっさりと選択してしまうところに、理由があるのではないでしょうか。

普通の人が選ばない理由は簡単です。その手段には相当な時間と継続が必要だからです。

著者はそれを「ハマる」という表現を使っていますが、普通の人から見るとあまりにもあっさりとやってのけてしまいます。

それが受け入れられないんでしょうね。

ゼロな人ほど本気にさせられます

後半は、よくあるビジネス書のそれ、的な内容です。

はいはい、成功者が自分だけの成功体験を語ってその気にさせちゃうパターンのやつね

ただし本書は、一度「ゼロ」の状態になった著者の言葉によって、本気でその気にさせられてしまう異様な力があるんです。

恐らくそれは、今の自分が限りなく「ゼロ」の状態に近いからなのでしょう

そして「ハマる」ことの第一歩は、勘違いでも良いので本気でその気になること、なのだとしたら、本書はこれ以上ない良書だと思います。

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく
堀江 貴文
ダイヤモンド社
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